1970 年代中頃 ~
TTL で 4bit コンピュータを作るという雑誌の連載記事 (トラ技?) に影響されて, 論理回路を描き, 74 シリーズの TTL を集め始めるが, やがてうやむやに.
当時はデパート (!) の催事で, 実際の電子計算機の中古基板が売られることがあり, そのボードからハンダ吸引器を使って, TTL を引っこ抜いていた.
同じように, カット盤 (廃番になって廃棄された LP レコード. ジャケットに切り込みが入っていた) が大量に売られる催事もあり, 乏しい資金はそちらにも回さざるを得なかったのだ.
1970 年代後半 ~
H68/TR を入手. 当時からインテルの ISA は好きになれず, その後しばらくモトローラ系の MPU を使い続けることになる.
1KB の RAM をピギーバックで 4KB に拡張して, 「ところでこの広大なメモリ空間はどうやって使えばいいんだ?」と (幸せにも) 悩んでいた.
後にソニー NEWS を開発することになる手塚さんの C コンパイラ, インタプリタ言語 GAME, マイクロウェアの BASIC09/OS-9 など, よい石にはよいソフトウェアが集まる, 楽しい時代だった.
1980 年代前半 ~
A. N. ホワイトヘッドの「過程と実在」を知り, 衝撃を受ける.
Scientific American 誌で Alan Kay の Smalltalk 論文を, BYTE 誌での Smalltalk 特集を読み, 衝撃を受ける.
1984 年
BSD4.2 UNIX で仕事を始める. VAX11, Sun-1 などを使う.
1985 年
DDJ (Dr. Dobbs Journal) 誌に Richard Stallman の “Free Software Manifest” を見つけ, 翻訳して当時のネットニューズ fj に流す.
GNU Emacs を使い始める. 最初のバージョンは c-mode でフォーマットを掛けると落ちるような代物だった.
1988 年
Smalltalk で OS を書いてみる.
XTP (eXpress Transport Protocol) を実装してみる.
1989 年
大枚 200 万円をはたいて, NeXT Computer を買う.
地球規模のネットワーク上で無数の Tuple Space が膜 (capability) に囲まれつつ, 相互につながっているような計算系を考えて, 失笑を買う.
1990 年
Tim Berners-Lee の World Wide Web を comp.sys.next.binaries 上で見つけ, 動かす. 多分 CERN 外での最初の数千 (数百?) 人のユーザの一人だったんじゃないかな. 後に日本の事業会社としては最初期にあたる, 日産自動車の Web サイト構築のきっかけになる.
1993 年
Newton MessagePad を買う.
1995 年
General Magic の Magic Cap を買う. 正式にはレンタルの形だったけど.
後に UML (Unified Modelling Language) になる Unified Method 0.8 を使い始める.
1998 年
最初の自社 Web サイト www.metabolics.co.jp を立ち上げる (https://web.archive.org/web/19981212030935/http://www.metabolics.co.jp/). もちろん, 自社に置いたサーバ上で動かしていた. この頃は, email (smtp/pop/imap) も named も httpd もみんな自社サーバ上に自分でインストールし, 自分で動かし, 自分でメンテナンスするのが普通だった. コンテンツもこの頃はスタインリング無しの HTML 直書き (CSS なんてものはない), 後に Plone ベース, 今は Notion ベース. Web サイトは一方的に読むだけではなく, 「読み書きできるべきもの」と Tim Berers-Lee の World Wide Web 時代から思っている.
1999 年
Kent Beck の eXtreme Programming を知って, 「これじゃん, 今までやってきたことって」となる. XP は Smalltalker のベスト・プラクティスでもあったから当たり前. とは言え, 同じ Smalltaker でも ParcPlace Systems のプロセスはずいぶんヘヴィだったから, Smalltalker がすべて XPer になるとは限らないのだ.
2000 年代 ~
これらの経験を糧に, 頭の狂ったようなアーキテクチャを提案し, 実装しながら, 細々と食いつなぐ.
ソフトウェアだけが「アジャイル」とやらになっても, 組織や社会が「アジャイルとやら」にならないと意味がない, ボトルネックが移動しただけになってしまうので, システム論, 組織論を始める.
2010 年代 ~
組織変革系のコンサルティング・チームと提携して, 組織や経営に関わりながら細々と食いつなぐ.
2020 年代 ~
これらの経験を未来に投影しつつ, アクタ・エンジニアリング (行為者工学) としてまとめながら, いよいよ食い詰める.